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最終更新日 2019年03月14日

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Cellar Fête

エグゼクティブシェフ 齊田 武

いくつになっても人生は勉強この言葉を胸に励む、だけ

齊田 武(Takeshi Saita)

1976年生まれ。服部栄養専門学校卒業後、恵比寿の「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」に就職。2004年に渡仏し、パリ14区の名門店で経験を積む。帰国後、パリの「Le Severo」の2号店を任され、現在姉妹店「Cellar Fête」のエグゼクティブシェフを務める。

2018年12月掲載

飲食の世界に入ったきっかけはTV番組の『料理の鉄人』だった

"パリで最もおいしいステーキ店"として有名な「LeSevero」が日本に初上陸したのは2016年。そして、その姉妹店として2018年5月に目黒にオープンした「Cellar Fête」でエグゼクティブシェフを務める齊田氏は、フランスで11年間の経験を積み、知識を学び、その磨かれた腕をお店で日々ふるっている。故 辻静雄氏の「死ぬまで勉強」という言葉を人生のモットーにしていると笑顔で話す齊田氏が飲食の世界に進んだ理由は、意外と単純なものであった。

「高校卒業後、大学に進学するつもりだったんですが、高2のときに原付事故で2ヶ月も入院してしまい、勉強が出遅れてしまったんです。そんなときテレビで当時流行っていた『料理の鉄人』を見ていたら、頭の中で思いつくメニューが鉄人や挑戦者と同じで......。もしかしたら、自分はこの世界に向いているのかも、と思ったんです(笑)」

こうして服部栄養専門学校に進学、フレンチの道に進むことを決意する。 「これも単純な理由で、カッコいいかな......と(笑)。和食もいいと思ったんですが、地元が墨田区の向島で、小さいときから花街の料亭でお弟子さんが師匠に厳しく怒られている姿を見ていたもので、こわいイメージがあったんです。まぁ、フレンチにいっても結果、厳しさは変わらなかったですけど(笑)」

卒業後に齊田氏が就職したのは、世界で唯一の6つ星レストランとして話題だった"シャトーレストラン ジョエル・ロブション"で、ここで4年の月日を重ねる。

「すごく無知だったので、最初はこのレストランがそんなにすごいところというのを知らなかった。でも、がむしゃらに働いて、ロブションについて勉強するうちにそのすごさは嫌というほど実感できました。4年の間にフランス語をはじめ、料理の基本はすべて学びましたね。だんだんと古株になり、下を教える立場にもなったんですが、まだまだ自分は勉強不足だと思ったので、外に出ることにしたんです」

先輩から誘われたカリフォルニア料理店、そして南青山の「ラ・ロッショエル」でそれぞれ約2年働いた齊田氏は、28才のときついに本場フランスで学ぶことを心に決める。「ロブションでは料理、オープンキッチンだったカリフォルニア料理店ではサービス、ラ・ロッシェルで食材の勉強をしたので、次はやはりフレンチをやるからには本場で勉強しなくては......と思ったんです」

フレンチをやるからには本場へ

片道切符だけを手にして、渡仏

持ち物は、アメリカ経由の片道切符とわずかなお金だけ。こうやって、後戻りできない状態に自分を追い込んだと齊田氏。決まっていたのはビザのために通う語学学校だけだった。

「お金がどんどんなくなって、食事を我慢していたら栄養失調で倒れてしまったんです。これはヤバいと思って、飛び込みで行ったお店が『la Maison Courtine』。シェフがすごく良い方で、バイトで雇ってもらえることができました」

その後、自分で法律を勉強して、ビザを取得した齊田氏は、「Le Severo Paris」で肉と肉の調理法を4年半学び、さらに数々の名店で修業を重ね、2015年に恵比寿「ユーゴ・デノワイエ」の立ち上げに伴い、料理長に就任するため帰国する。そして、2016年に「Le Severo」の初の海外出店となる西麻布店のオーナーを引き受け、現在に至る。

「ユーゴはパリのカリスマ肉職人。声をかけられたときは、うれしかったですね。「Le Severo」に移った理由は、姉妹店としてオープンするこの「Cellar Fête」をどうしてもやりたかったから。フランスで覚えた肉の知識、流行りではない熟成肉をオープンキッチンからお客様に直接届けて喜んでもらいたかったんです」

常に学ぶことを忘れずに、数々の経験を経てエグゼクティブシェフとなった今、齊田氏が考えていることは......。

「今まではシェフとしてやりたいことをやって、好きなことを言っていましたが、エグゼクティブシェフともなると社員やアルバイトを養う責任感があるので、そうもいかない。そして、下を育てることと、自分の考えを教える難しさを痛感しています。料理だけを教えていてはいつか独立したときに失敗してしまうので、経営面のことも教えたい。だからこそオープンキッチンにこだわったんです。料理とサービスの両方をお客様に楽しんでもらえますし、このサービスこそが経営につながるので。でも自分にはまだまだ教える力が足りない。これは一生の課題でしょうね」

経営者としてお店をまわす、料理とサービスでお客様を喜ばす、そしてスタッフを育てる。齊田氏は現在、この3つを懸命にこなしている。

 

中澤氏が考えるエグゼクティブシェフとしての心得

中澤氏が考えるエグゼクティブシェフとしての心得

01 仕事も人生も全力で楽しんでがんばる

02 常に向上心と探究心を忘れない

03 お腹の底から声をだして笑って、話す

これからの課題、そして展望...... 人生の勉強はこれからも続く

 「フランスでは、本物の食材を見極める力を身につけました。ひとつの食材がどんな環境や土で育ったのか。牛ならば、何を食べて育ったのか。これらをきちんと知ることで、いいものを見極められるようになり、あとはそれをどう自分で育てて(=調理する)、さらにおいしくするか。そうやって、料理がどんどん好きになり、もっと勉強したいという気持ちが沸き立つんです」

経験と学びに貪欲な齊田氏には、スタッフを育てるとき必ず言うことがあると話は続く。

「自分の夢をもって語れ、そして、見据える先は日本ではなく世界だ、とよく話します。美味しい料理は全世界に共通するので、日本だけではなく世界を知って、いろんな国の人と話して、そこから新しい情報を得ることが不可欠だと僕は思います。自分の世界を広げて、輪をつなげて、僕よりも上にいって欲しい」

最後に、今後の課題や展望について聞いてみると。

「ひとつは出資者なしで、お店をやること。もうひとつは今の会社を大きくして、3店舗目を関西に、4店舗目をフランスに出したいです。それに物販もはじめたいし、食育にも携わりたい。いくつになっても自分に大きな課題を与えて、目標を高く持つ人間でありたいですね(笑)」

Cellar Fête(セラフェ)

Cellar Fête(セラフェ)

住 所:東京都目黒区下目黒1-3-4 ベルグリーン目黒B1F

電 話:03-6420-0270

定休日:月曜日、第1・第3火曜日

時 間:火曜日〜土曜日 18:00〜23:30(L.O.22:30)
日曜日 11:30~18:00(L.O.17:00)

交 通:各線「目黒駅」より徒歩4分

文:安藤 陽子 写真:yama

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