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最終更新日 2019年03月22日

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フードサービス業界の労務相談
「働いてあげている」「働かせてあげている」はトラブルのもと!
現代の飲食業界において、健全な経営状態を保つためには「健全な労働環境の整備」が必要です。しかしながら中小企業、個人自営業が全体の9割以上を占める飲食業界は他のサービス業界同様、健全とは言い難い労働環境により雇用者と従業員間のトラブルが多い業界です。料理業界はそもそも「職人の世界」である事からいわゆる「サラリーマン的」な勤務意識がなく、【働く=奉公=修業→独り立ち】という図式が成立してきた世界ですが、「外食産業」「フードビジネス業界」の名のもと、メジャー業界として確立するには「正しい労務知識」は無視できません。このコーナーでは飲食業界の労働者・雇用者の両者の視点で正しい労務知識を紹介し、雇用者への啓発・提案、そして労働者への権利・責任などを実例をもとに理解していただき、両者にとってトラブルのない健全で分かち合える職場構築のサポートを目指しています。
今号のご相談内容

今号のご相談内容

「アルバイトから正社員になった場合における平均賃金の計算」

質問1

Q.

   週3日ぐらい勤務のアルバイトから、正社員になりました。その翌月にお店の都合で仕事が休みになり、平均賃金の60%で計算される休業手当が支給されると通知されました。
 そこで気になったのですが、私の場合、平均賃金は、アルバイト分を含めて計算するのでしょうか。それとも、正社員になってからの分だけでしょうか。アルバイト分を含めると、金額が少なくなってしまいますが…。   
【25才 女性】
答え

A.

 結論としては、アルバイト分を含めて計算することになります。
 労働基準法に定められる「平均賃金」は、算定事由発生日の直前の賃金締め日からさかのぼり、3ヶ月分の「賃金の総額」を、「その期間の総日数(暦日数)」で割って算出するのが原則です(12条)。ここでの賃金総額には、通勤手当も含まれます。ただし、日給制や時給制の場合、この計算だと著しく低い額になってしまう場合があるので、「賃金の総額」を「実際の労働日数」で割った額の60%を、最低保障額としています。
 この3ヶ月の間に、アルバイトから正社員へといった、雇用形態の変更があった場合、どうなるでしょう。行政通達によると、定年後に再雇用されたケースについて、「形式的には、定年の前後によって別個の契約が存在しているが、定年退職後も引き続いて同一業務に再雇用される場合には、実質的には一つの継続した労働関係であると考えられる」として、定年前後を通じて平均賃金を計算するように示されています(昭45.1.22基収4464号)。ご質問のケースについても、アルバイトと正社員では、形式的には別個の契約ですが、実質的には同一の労働関係とみなされるでしょう。したがって、 アルバイト分を含めた3ヶ月の期間で、平均賃金を計算することになります。
 また、最低保障額については、雇用形態変更の前後の日数に比例させて計算します(昭25.7.24基収563号)。詳細は、図表の具体例をご覧ください。
飲食店オーナーの方へ

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 飲食店ではアルバイトから正社員になるケースがよくありますが、平均賃金の計算ルールはこのようになっています。
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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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